「昨日までの天使のような我が子はどこへ行ってしまったの?」突発性発疹の後半戦、いわゆる発疹期に突入した親御さんの多くが抱く切実な感想です。突発性発疹は、高熱そのものよりも、熱が下がった後の「凄まじい不機嫌さ」が親にとっての真の難関となります。なぜあんなに機嫌が悪くなるのかについては、医学的にも完全には解明されていませんが、ウイルスが脳に微細な影響を与えているという説や、急激な体温変化に自律神経が追いつかないためといった説があります。いずれにせよ、本人もどうしようもない不快感を抱えているのです。この時期を乗り越えるためのノウハウは、まず「完璧を捨て、生活レベルを極限まで下げること」に尽きます。家事は最低限で構いません。洗濯物が溜まっても、夕食がレトルトになっても、この二、三日のことですから誰も責めません。赤ちゃんの泣き声が止まない時は、安全な場所で少しだけ距離を置き、深呼吸をする時間を作ってください。また、抱っこを代わってくれる人がいるなら、迷わず頼りましょう。おんぶ紐を活用して、家事をしながらでも常に密着感を与えてあげると、少しだけ落ち着く子もいます。外出は避けるべきですが、ベランダの空気に触れたり、窓から外の景色を見せたりする程度の気分転換は、親子の停滞した空気を変えるのに役立ちます。食事についても、離乳食が進んでいる子でも一時的にミルクや母乳に戻ることがありますが、水分さえ摂れていれば無理に食べさせる必要はありません。発疹そのものは痒くないと言われていますが、中には肌の違和感を訴えるように泣く子もいます。そんな時は、部屋の温度を適切に保ち、薄着にしてあげることで不快感を和らげられる場合があります。不機嫌のピークは通常、発疹が出てから二十四時間から四十八時間程度です。その間は「この子は今、一生懸命に自分の体の中でウイルスを追い出し、強くなろうとしているんだ」というリスペクトの気持ちを持つように努めてみてください。親のイライラは赤ちゃんに伝わりますし、赤ちゃんの泣き声は親の焦りを増幅させます。負のループに陥らないためには、これが「終わりが見えている嵐」であることを忘れないことです。ふと気づいた時に、嘘のように機嫌が良くなり、一人でおもちゃで遊び始める瞬間が必ずやってきます。その時、一回り成長した我が子の姿を見て、あなたはきっと深い安堵と共に、自分自身の頑張りを褒めてあげたくなるはずです。
機嫌が悪くなる突発性発疹の乗り越え方