あれは忘れもしない、昨年の初夏のことでした。その日は友人たちと少し贅沢な海鮮料理を楽しんだのですが、帰宅して数時間後、突然の腹痛に見舞われました。最初は「少し食べすぎたかな」程度に考えていたのですが、症状は瞬く間に悪化し、トイレに駆け込む回数が増えていきました。水のような下痢が続き、お腹の中が空っぽになるような感覚に襲われていたその時、ふと自分の腕を見ると、そこには見たこともないような赤い斑点が無数に広がっていたのです。驚いて鏡で全身を確認すると、腹部や太ももにも同じような湿疹が出ており、激しい痒みを伴っていました。お腹の下りによる脱力感と、皮膚の猛烈な痒み。大人の体でこれほどまでに複数の症状が一度に出る経験は初めてで、私はパニックに近い状態になりました。翌朝、ふらつく足取りで近所の内科を受診しました。医師に症状を伝えると、まず聞かれたのは直近の食事内容でした。昨夜の海鮮料理の話をすると、医師は「食物アレルギー、あるいは食中毒に伴う二次的な皮膚反応の可能性が高いですね」と告げました。これまで甲殻類などは問題なく食べられていたため、自分にアレルギーがあるとは思いもしなかったのですが、医師の説明によれば、大人の食物アレルギーは体調やストレス、あるいは特定の食品の摂取量の蓄積によって突如として発症することがあるそうです。その日は点滴で水分を補給し、抗ヒスタミン薬と整腸剤を処方されました。数日間は消化に良いものを食べながら安静に過ごしましたが、湿疹が完全に消えるまでには一週間ほどかかり、その間の痒みと精神的なストレスは相当なものでした。この経験を通して私が痛感したのは、体はすべての臓器がつながっているということです。腸が悲鳴を上げているとき、皮膚もまたその異変を必死に伝えようとしていたのです。その後、アレルギー検査を受けた結果、特定の魚介類に対して陽性反応が出ることが判明しました。今では食事内容に細心の注意を払うようになり、少しでもお腹に違和感があれば無理をしないようにしています。大人の下痢や湿疹は、ついつい「疲れのせい」で片付けがちですが、私の場合は体が発した重大な警告でした。もし同じような症状で悩んでいる方がいたら、迷わず専門医に相談してほしいと思います。あの時の恐怖と不快感は、正しい知識と予防があれば防げたものだったかもしれないと、今でも時折思い返します。健康であることのありがたみを、身をもって知った一週間でした。