私は先日、右手の親指のささくれが気になり、つい指で引き抜いてしまいました。その時は少し血が出た程度で、すぐに治るだろうと軽く考えていたのですが、翌日の午後あたりから指の横が赤く盛り上がり、何かに触れるたびに鋭い痛みを感じるようになりました。夜になると、心臓の鼓動に合わせて指先がズキズキと脈打つようになり、保冷剤で冷やしても一向に痛みが引きません。インターネットで調べると、これは爪周囲炎という状態で、放置すると手術が必要になることもあると知り、急いで病院を探すことにしました。しかし、ここで一つの壁にぶつかりました。爪のトラブルだから皮膚科なのか、それとも外科的な処置が必要そうだから外科なのか、一体何科に行けば正解なのかがわからなかったのです。近所の皮膚科は予約が埋まっており、悩んだ末に私は「指の怪我や腫れも診ます」と掲げていた整形外科を受診することにしました。診察室で先生に指を見せると、やはりささくれの傷口から黄色ブドウ球菌などの細菌が入り込んで炎症を起こしているとのことでした。幸いなことに、膿が完全に固まってしまう手前の段階だったため、その場での切開は免れましたが、強力な抗生物質と塗り薬、そして炎症を抑えるための安静を指示されました。整形外科を選んで良かったと感じたのは、先生が「指先の感染症は骨の近くまで炎症が進むと大変なことになるから、この段階で来てくれて良かった」と説明してくれた時です。整形外科医は指の内部構造を熟知しているため、万が一炎症が深部に及んだ際のリスクについても的確にアドバイスをくれました。一方で、もし症状が「膿が透けて見えるほどパンパンに腫れている」状態だったら、皮膚科の先生も膿を出す処置はしてくれますが、切開の技術という点では外科や形成外科のほうがより専門的かもしれません。今回の経験を通じて学んだのは、爪周囲炎で何科に行くか迷った際は、まずは「皮膚科」か「整形外科・外科」のどちらか、通いやすい方へすぐに行くべきだということです。どちらの科であっても、初期の細菌感染であれば共通のガイドラインに基づいた治療が受けられます。一番いけないのは、市販の消毒薬だけで様子を見たり、自分で針を刺して膿を出そうとしたりすることです。清潔でない道具での自己処置は、二次感染を招き、状況をさらに悪化させる恐れがあります。指先という日常的に使う部位だからこそ、専門の医師に委ねる安心感は何物にも代えがたいものでした。ささくれ一つと侮らず、異変を感じたら速やかに適切な診療科の門を叩くことが、最悪の事態を防ぐための鉄則であると痛感しています。