ベランダに人工芝を導入しようと考えたとき、多くの人は芝の長さや色、手触りといった見た目の部分に注目しがちです。もちろん、それらも理想の空間を作る上で重要な要素ですが、ゴキブリなどの害虫対策という観点から見ると、もっと注目すべきポイントがあります。実は、快適で衛生的なベランダを維持できるかどうかは、人工芝を設置する前の「製品選び」の段階で大きく左右されるのです。後から後悔しないためにも、購入前に知っておきたいゴキブリを寄せ付けにくい人工芝の選び方をご紹介します。まず最も重要なのが「水はけの良さ」です。ゴキブリは湿気を好むため、いかに人工芝の下に水分を溜めないかが鍵となります。製品の裏面をチェックし、排水用の穴(ドレン穴)が十分な数、そして適切な間隔で空いているかを確認しましょう。穴が小さい、あるいは数が少ない製品は、雨水や掃除の際の水が抜けにくく、湿気がこもりやすくなります。高品質な製品は、この排水性に特にこだわって設計されています。次に注目したいのが、人工芝の「基布(きふ)」と呼ばれるベース部分の素材です。安価な製品の中には、湿気を含むとカビが発生しやすい素材が使われていることがあります。カビはゴキブリの餌にもなり得るため、できるだけ透水性や防カビ性に優れた素材を選びたいところです。ポリプロピレン製の基布などが一般的ですが、その品質にも差があるため、製品仕様をよく確認することが大切です。さらに、設置方法にも工夫が必要です。人工芝を敷く前に、床面に防草シートならぬ「防虫シート」を敷くことを強くお勧めします。これは物理的に下からの虫の侵入を防ぐだけでなく、地面からの湿気をある程度遮断する効果も期待できます。シートを敷く際は、壁際などに隙間ができないように丁寧に施工するのがポイントです。これらの準備は、設置時に少し手間がかかるかもしれませんが、後々のメンテナンスの手間や害虫に悩まされるリスクを考えれば、決して無駄な投資ではありません。見た目の美しさだけでなく、機能性、特に排水性と素材にこだわって製品を選び、設置時に一手間加えること。これが、ゴキブリに悩まされない快適な人工芝ライフを送るための賢い選択と言えるでしょう。