念願の人工芝をベランダに敷き、快適な空間を手に入れた喜びも束の間、私はすぐにゴキブリという招かれざる客との戦いを始めることになりました。最初のうちは、見かけるたびに市販の殺虫スプレーで対処していましたが、きりがありません。そこで私は、より抜本的な対策をしようと、自分なりに考えた方法を次々と試していきました。しかし、今振り返れば、その多くが良かれと思ってやった逆効果なことばかり。私の数々の失敗談が、これから対策を始める方々の反面教師になれば幸いです。最初の失敗は、「強力な薬剤の過剰散布」でした。とにかくゴキブリを根絶したい一心で、私はホームセンターで最も強力そうな殺虫剤を購入し、人工芝の上から惜しげもなく散布しました。これで一安心、と思ったのもつかの間、数日後には人工芝の一部が白っぽく変色してしまったのです。薬剤の成分が、人工芝の素材であるポリエチレンを劣化させてしまったのでした。ゴキブリはいなくなったかもしれませんが、美しい緑の景観も失ってしまいました。次に犯した過ちは、「熱湯による消毒」です。ネットで「熱湯はゴキブリの卵にも効く」という情報を見つけ、これを実践しようと考えました。やかんで沸かしたお湯を、ゴキブリをよく見かける隅の方に、じゅわっとかけたのです。確かに効果はあったのかもしれません。しかし、高温にさらされた人工芝の裏面のラテックスコーティングが溶けてしまい、ベランダの床にべったりと張り付いてしまいました。これを剥がすのに、どれだけ苦労したことか。芝そのものも熱で縮れてしまい、その一角だけ見るも無惨な姿になりました。最大の失敗は、「見て見ぬふり」をしたことです。最初は熱心に掃除をしていたのですが、だんだんと面倒になり、「少しぐらい大丈夫だろう」と人工芝をめくるのをやめてしまいました。その結果、ある日意を決してめくってみると、そこは湿気とゴミで大変なことになっており、ゴキブリの巣窟と化していました。小手先の対策に終始するのではなく、彼らが好む環境そのものを放置してしまったことが、最も大きな間違いだったのです。これらの失敗から学んだのは、対策は焦らず、正しい知識に基づいて行うべきだということです。